アイアイ科

アイアイ

アイアイ
©2012 Elias Neideck

アイアイの基本情報

アイアイ

英名:Aye-aye
学名:Daubentonia madagascariensis
分類:アイアイ科 アイアイ属
生息地:マダガスカル
保全状況:EN〈絶滅危惧ⅠB類〉

アイアイPhoto credit: nomis-simon

イメージをぶち壊すルックス

童謡の中のアイアイは「みなみのしまの」、「しっぽの長い」、「おめめの丸い」「おさるさん」。

さてさて、アイアイとはどんなかわいいおさるさんなのだろうかと調べたが最後、その人は後悔することになるでしょう。

ましてやそれが子供なら恐怖におののき泣き叫ぶこと間違いなし。

なぜならそのルックスがあまりにもイメージとかけ離れていて、童謡でかわいらしく歌うような生き物ではないからです。

 

童謡で歌われているアイアイの特徴は間違ってはいません。

目は丸く、しっぽが長い。

しかし、それだけではあまりにも不十分です。

体は黒く、大昔から生きているのでしょうか、体の所どころに生える白髪と顔を覆う白い毛は不気味さを感じさせます。

鋭い眼光をはなつ丸くて黄色い目に、毛が地面に落ちる音すら捉えそうな大きな耳

獲物の目を突き刺して食べるのでしょうか、指は細長く、口先はとがっています。

これくらいの説明がないと本当のアイアイのイメージは生まれなさそうです。

この圧倒的に奇妙なルックスゆえ、アイアイを死や災害をもたらす悪魔の使いと考える地域も存在し、そこでは地元住民に見つかればたちまち殺されてしまうそうです。

このような理由や、森林伐採による生息地の減少により、アイアイは絶滅危惧種ⅠB類に指定されています。

 

怖いからって殺すことないでしょと思いますが、実際、暗い夜に突然アイアイが現れたらものすごく怖いんだろうなとその恐怖は分からなくもありません。

ただ、どちらにせよアイアイからしたらたまったもんではありません。

皆さん、外見で判断するのはやめましょう。

 

アイアイの生態

アイアイはマダガスカル島のみに生息する、キツネザルの仲間です。

マダガスカル島は恐竜の絶滅以前から周囲の大陸と離れていたので、独自の生態系を持っています。

そのマダガスカルの中でも東部、北部、中西部の熱帯雨林熱帯乾燥林に生息しており、夜になると活動する夜行性です。

アイアイは樹上を四足歩行で移動しますが、この時、負担がかからないよう特に中指を浮かして歩きます。

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体長は35~45㎝、体重は約2.5㎏です。

 

アイアイは樹液や種子なども食べますが、幼虫を主食としています。

アイアイの採食の仕方はとてもユニークです。

まず、木の表面を指でたたきます。

木の中に虫がいればその音に反応して動きます。

その音をアイアイは大きな耳でキャッチすると、樹皮を前歯で食い破り、指の中でひときわ細長い中指で虫をほじくり出して食べるのです。

これは種子を食べる時にも見られます。

アイアイの指は全体的に細長く、それに比べるとかなり太い親指を持ちます。

この手の構造は種子を包む実をしっかりと固定するのに役立っています。

大きな耳や細長い指にとんがった口、これらはそれぞれ意味があるのですねえ。

ちなみに下の動画ではまさにその様子を見ることができるので是非ご覧ください。

アイアイは基本的に単独で行動し、においによってマーキングされたなわばりを持ちますが、その大半が他個体と被っているので、採食の時などは複数で集まることもあるようです。

コミュニケーションには、においの他、グルーミングや音声が用いられます。

 

アイアイの繁殖には季節性があり、交尾は10月~2月にかけて行われます。

メスは140~170日の妊娠期間の後、1匹の赤ちゃんを産みます。

赤ちゃんは90~140gで生まれ、約20週で離乳します。

性成熟には2.5歳で達し、メスの性的休止期間は2~3年です。

寿命に関しては、アイアイは飼育下で約23年生きているようです。

前歯は一生伸び続け、固い木の実を食べるのにも便利です。

それゆえ19世紀までは似たような特徴を持つねずみのなかまに分類されていました

アイアイPhoto credit: James Joel

アイアイに会える動物園

日本、いやアジアで唯一アイアイを見ることができるのがあの上野動物園です。

アイアイは夜行性なので暗い室内で見ることができます。

実際に見るとわかるのですが、思った以上ににすばしっこいです。

全国のお母さんお父さん、くれぐれも童謡でしかアイアイを知らないお子さんを動物園に連れていくのにはご注意ください。

トラウマになるかもしれませんので。