オマキザル科

クロクビタマリン

クロクビタマリン
©2012 Dick Culbert: clipped from the original

クロクビタマリンの基本情報

クロクビタマリン

英名:Black Mantle Tamarin
学名:Saguinus nigricollis
分類:オマキザル科 タマリン属
生息地:ブラジル, コロンビア, エクアドル, ペルー
保全状況:LC〈軽度懸念〉

クロクビタマリンPhoto credit: Felipe Neira

タマリン

マーモセット亜科のサルは、マーモセットのなかまタマリンのなかまに分けられますが、クロクビタマリンはタマリンのなかまに分類されます

タマリンはマーモセットとはそのサイズが違います。

また、マーモセットの方がより樹脂食性が強く、歯もそれに適しています。

しかし、彼らには共通点も多いです。

まず彼らはかぎ爪を持っています。

多くのサルが持つ平爪は、足の親指にだけ残っています。

彼らはヴァーティカル・クリンギング・アンド・リーピングで樹上を移動しますが、かぎ爪はその時に役立ちます。

移動方法(二足歩行、四足歩行、ブラキエーション、ヴァーティカル・クリンギング・アンド・リーピング)
移動方法霊長類の多様な移動方法を動画付きで解説しています。四足歩行以外にもブラキエーションやヴァーティカ……...

 

タマリンとマーモセットの大きな特徴は、一度に双子を産むのが普通であることです

赤ちゃんの世話に群れの他の個体、特に父親が関わることも、他のサルにはあまり見られない特徴です。

 

また、コミュニケーションもユニークです。

音声によるコミュニケーションでは、超音波も使われます。

また、臭腺から出るにおいによってもコミュニケーションを行います。

 

タマリンの語源は謎ですが、名前もルックスも生態もユニークでかわいらしいですね。

クロクビタマリンPhoto credit: Felipe Neira

クロクビタマリンの生態

クロクビタマリンは、ペルー北部からコロンビア南部にかけて、熱帯雨林に生息します。

 

昼行性ですが、暑さを避けるために朝方や夕暮れ時に活発に活動します。

 

主食は昆虫で、食べるものの3~4割を占めます。

残りは果実や花、蜜、ガム、種子などが占めます。

 

体長は22㎝前後、体重は500g前後、しっぽの長さは約35㎝で、メスの方が若干大きくなります

 

クロクビタマリンは、4~12頭から成る、単雄単雌ないし複雄複雌の群れを作ります。

短時間ではあるものの、同種の他の群れやセマダラタマリンと大きな群れを作ることがあるようです。

群れのメスの内、繁殖できるのは、最も優位な1匹だけで、他のメスの発情はこの優位メスの出すフェロモンによって抑制されていると考えられています。

 

繁殖は一年中行われるようで、メスは140日の妊娠期間の後、双子の赤ちゃんを産みます

上述のように赤ちゃんの世話、特に運搬は親や兄弟姉妹によって担われます。

また、大人は食物を子供に分け与えることもあるようです。

赤ちゃんは生後4週で離乳し、生後18~24カ月で性的に成熟します。

性的休止期間は約8カ月と言われており、飼育下での寿命は10~15年です。

クロクビタマリンに会える動物園

クロクビタマリンは、主に生息地の縮小の影響を受け、個体数を減らし続けています

しかし、今のところ絶滅の危機に関しては軽度懸念に留まっています。

とはいえ、これは10年以上前の評価なので、安心はできません。

 

そんなクロクビタマリンですが、残念ながら日本の動物園では見ることができません

超音波によるコミュニケーションを聞きたかったのに……。

いや、超音波はヒトには聞こえないんでした。