オマキザル科

クロミミマーモセット

クロミミマーモセット
©2007 Dario Sanches: clipped from the original

クロミミマーモセットの基本情報

クロミミマーモセット

英名:Black-pencilled Marmoset
学名:Callithrix penicillate
分類:オマキザル科 コモンマーモセット属
生息地:ブラジル
保全状況:LC〈軽度懸念〉

クロミミマーモセットPhoto credit: Donald Hobern

樹液食

耳の黒い房毛が鉛筆のようだということからその英名(pencilは鉛筆の意)がつけられたクロミミマーモセットですが、このサルは樹液をよく食べます

マーモセットのなかまには果実や昆虫をよく食べるものもいますが、クロミミマーモセットコモンマーモセットは特に樹液食性が強いです。

コモンマーモセット
コモンマーモセット樹液を食べるサル、子育てを分担するサル、日本でも会えるサル、これがコモンマーモセットです。...

この2種では、他よりも下あごの切歯と犬歯が発達しており、樹液食に適しています。

彼らはこの歯を使って木の幹に傷をつけ、そこから出てくる樹液を食べます。

クロミミマーモセットではありませんが、ピグミーマーモセットの記事内に彼らがどうやって樹液を食べているかがよく分かる動画があるので、是非ご覧ください。

ピグミーマーモセット
ピグミーマーモセット世界最小の真猿類、ピグミーマーモセット。真猿類とは?どんな生態?このような質問にお答えします。...

また、マーモセット亜科のサルはかぎ爪を持っていますが、これも木にしがみつき樹液を食べるのに役立っています。

 

樹液食は、体のつくりだけでなく彼らの行動にも影響しています。

クロミミマーモセットの行動範囲は、樹液を出す木の分布によって決まります。

樹液は生活の中心なのです。

この樹液を出す木は、複数の群れで共有されることもあるようです。

クロミミマーモセットPhoto credit: Wagner Machado Carlos Lemes’s photostream

クロミミマーモセットの生態

クロミミマーモセットは、ブラジル南東部熱帯雨林セラードと呼ばれる湿潤サバンナなどに生息します。

 

昼行性で、主に樹液を食べます。

樹液が少ない時は、果実昆虫なども食べるようです。

 

体長は20~30㎝、体重は300~350gでオスの方がやや大きくなります

 

クロミミマーモセットは、6頭前後から成る複雄複雌の小さな群れを作ります。

群れの構成は大人のオスとメスが1匹ずつ、そして彼らの子供というのが一般的のようです。

 

繁殖に季節性はなく、他のマーモセット同様、メスは年に2度出産できます。

妊娠期間は約5カ月で、赤ちゃんは双子で生まれてくるのが一般的です

赤ちゃんは約8週で離乳し、13~20カ月で性的に成熟します。

また、赤ちゃんは母親以外の群れのメンバーによっても世話されます。

これも親に対する子どもたちの体重の割合が高い、マーモセット亜科のサルの特徴です。

寿命は、飼育下では約15年と言われています。

クロミミマーモセットに会える動物園

クロミミマーモセットは、比較的適応力が高く、様々な森林で暮らすことができます

キアタママーモセットなど、人間の都合で解き放たれた新たな場所に生息する固有種を減少させるほどです。

絶滅の危機に関してもレッドリストでは軽度懸念に留まるクロミミマーモセットですが、人間による森林の破壊やペット目的の狩猟などのために、個体数は減り続けているようです

 

そんなクロミミマーモセットには、日本でも会うことができます。

千葉県の千葉市動物公園、山梨県の遊亀公園附属動物園、静岡県の浜松市動物園、愛知県の日本モンキーセンターがクロミミマーモセットを飼育、展示しています。

日本ではペットとして売り出されているようですが、彼らの棲む環境や食性を考えてもペットに適しているとは言えません。

是非これらの動物園で観察を楽しんでください。