インドリ科

ダイアデムシファカ

ダイアデムシファカ
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ダイアデムシファカの基本情報

ダイアデムシファカ

英名:Diademed Sifaka
学名:Propithecus diadema
分類:インドリ科 シファカ属
生息地:マダガスカル
保全状況:CR〈絶滅危惧ⅠA類〉

ダイアデムシファカPhoto credit: Frank Vassen

王冠をかぶったサル

このサルの名前にあるダイアデム(diadem)は、王冠を意味します。

王冠をかぶったような頭をしているのでこのように名づけられました。

王冠は王、つまりトップのものしかかぶることができません。

このサルは、ぱっと見王冠をつけているみたいというだけで、その名に値しないような気もしますが、実はこのサルが1番であることもあるのです。

 

例えば、その大きさ。ダイアデムシファカは、体長45~55㎝、体重5~7㎏、しっぽの長さは40~55㎝で、メスの方が若干大きくなります

この体格ですが、キツネザルのなかまで一番大きなインドリにも引けを取りません。

しっぽも含めれば、ほとんどしっぽのないインドリよりも大きいです。

また、シファカのなかまの中でいえば、このサルは最も大きい種になり、あのベローシファカの2倍以上の体重を誇ります。

ベローシファカ
ベローシファカ特に地上で独特な移動を見せるベローシファカ。シファカというその名前の由来も独特です。...

 

次に、その色。ダイアデムシファカは、白と黒、そしてきれいな薄いオレンジ色の毛におおわれています。

そして、目はよく見ると赤をしています。

これほどカラフルなサルはマダガスカルにはいません。

カラフルさではマダガスカルNo.1なのです。

 

ということで、ダイアデムシファカは、その名前に恥じないサルなのでした。

ダイアデムシファカPhoto credit: Laika ac

ダイアデムシファカの生態

ダイアデムシファカは、マダガスカル北東部東部の熱帯雨林に生息しています。

キツネザルの中でもこのサルが属するシファカのなかまは、その移動方法が独特です。

下の動画でも見ることができますが、木に垂直にしがみつき、木から木へ強靭な後ろ脚を使いジャンプして移動します(ヴァーティカル・クリンギング・アンド・リーピング)。

また、地上を移動するときは、サイドステップを踏むようにジャンプしながら移動します。

移動方法(二足歩行、四足歩行、ブラキエーション、ヴァーティカル・クリンギング・アンド・リーピング)
移動方法霊長類の多様な移動方法を動画付きで解説しています。四足歩行以外にもブラキエーションやヴァーティカ……...

 

主に果実種子若葉を食べ、樹皮なども食べます。

種子の中には毒であるアルカロイドを含むものもありますが、なんてことなく食べちゃいます。

 

ダイアデムシファカは、3~9頭から成る複雄複雌の群れで暮らします。

群れではメスの方がオスよりも優位にあります

また、彼らの社会は母系社会で、オスの方が成長すると群れを離れますが、メスが離れることもあるようです。

においでマーキングされたなわばりをめぐる闘争は激しくないようですが、先ほど出てきたインドリと比べるとより活発になわばりを防衛するようです。

コミュニケーションにはにおいの他、グルーミングや音声により行われます。

 

ダイアデムシファカの交尾は12月~1月の夏にかけて行われます。

メスは1年に1日だけ交尾を受け入れると考えられており、最も優位なオスだけが交尾を独占することが多いようです。

メスは約180日の妊娠期間の後に通常1匹の赤ちゃんを産みます。

赤ちゃんは母親に育てられ、2歳の時に離乳します。

そして、4歳~5歳で性成熟に達します。

出産間隔は約2年で、寿命は約20年と言われています。

 

また、地上を移動するときは、サイドステップを踏むようにジャンプしながら移動します。

ダイアデムシファカに会える動物園

ダイアデムシファカは、生息地である森林の減少や肉目的の狩猟などにより個体数を減らしています

また、群れの数が小さくなったことで、捕食者であるフォッサなどからの脅威が高まっているようです。

絶滅に関しては、最も危険度の高い絶滅危惧ⅠA類に指定されています。

マダガスカルは特に絶滅危惧種が多く、生息する種の実に85%以上が絶滅を危惧されています

生息地の保全は中でも喫緊の課題です。

 

そんなダイアデムシファカは、残念ながら日本で見ることができません

是非とも見たいという方は、現地に行ってみてください。

マダガスカルはサルの宝庫なので、同じ場所でも様々な種を見ることができると思います。