オナガザル科

フランソワルトン

フランソワルトン
©2009 Alexdi

フランソワルトンの基本情報

フランソワルトン

英名:Francois’s Lutung
学名:Trachypithecus francoisi
分類:オナガザル科 ラングール属
生息地:ベトナム, 中国
保全状況:EN〈絶滅危惧ⅠB類〉

フランソワルトンPhoto credit: Yinan Chen

くせっ毛

フランソワルトンというおしゃれな名前を持つこのサルですが、その姿を見ると髪の毛が逆立っちゃってます。

何ともかわいらしいくせっ毛です。

人間の世界にもこんな人たまにいますよね。

 

この癖のある髪型ですが、赤ちゃんの時にはほとんどありません。

成長するにつれて、この癖が現れてきます。

面白いですね。

 

もう一つ面白いことがあります。

それが、赤ちゃんの色です。

大人は黒い体をしていますが、赤ちゃんは全身きれいなオレンジです。

オレンジ色は私たちにとっては目立つ色ですが、捕食者からしたら見えにくい色のようです。

また、派手な色をしていることで、群れのなかまの育児行動を誘発しているとも言われています。

このオレンジ色も成長と共に黒に変わっていきます。

 

下の動画では、黒でもオレンジでもない、まっ白なフランソワルトンが登場します。

これは赤ちゃんではなく立派な大人です。

このような白い個体はアルビノと呼ばれます。

メラニンという色素を持たないため、このようなまっ白い体をしているのです。

何とも神秘的ですね。

ちなみにアルビノは人間にも存在します。

フランソワルトンの生態

フランソワルトンは、ベトナム北部中国南部石灰山地や熱帯モンスーン林に生息します。

 

昼行性で、を主食とします。

フランソワルトンの体は草食に適しています。

彼らの胃は3つに分かれており、その一部にバクテリアを共生させ、植物のセルロースを分解させることで、消化の難しい葉をたくさん食べることができるのです。

そのため、フランソワルトンは、フランソワリーフモンキーと言われることもあります。

 

体長は40~76㎝、体重は4~14㎏で、オスの方がやや大きくなります

 

フランソワルトンは、3~10頭から成る単雄複雌の群れで暮らします。

メスの間には序列があり、優位のメスに対抗するため、劣位のもの同士が結託することもあるようです。

 

繁殖は1年中行われます。

繁殖が成功すれば、6~7カ月の妊娠期間の後、メスは1~2匹の赤ちゃんを産みます。

群れに生まれた赤ちゃんは、母親以外のメスによっても世話されます。

これには、母親の食事の時間を確保したり、世話する個体が育児の経験を培ったり、赤ちゃんが社会に適合しやすくしたりという機能があると言われています。

赤ちゃんは、成長と共に色、髪型を変え、4~5年で性成熟に達します。

フランソワルトンPhoto credit: Ryan Summers

フランソワルトンに会える動物園

フランソワルトンは、生息地の減少、狩猟などにより個体数を減らしています

ベトナムでは、このサルは伝統的な薬として狩猟の対象になっており、個体数減少に影響しています

レッドリストにおいて、フランソワルトンは絶滅危惧ⅠB類に指定されています。

 

そんなフランソワルトンですが、日本の動物園でも会うことができます。

神奈川県のよこはま動物園ズーラシア、静岡県の浜松市動物園、愛知県の日本モンキーセンター、福井県の鯖江市西山動物園、大阪府の天王寺動物園、福岡県の大牟田市動物園が、フランソワルトンを飼育しています。

運が良ければオレンジ色の赤ちゃんを見ることができるかもしれません。

皆さん是非これらの動物園に足を運んでみてください。