オマキザル科

シロガオマーモセット

シロガオマーモセット
©2007 Joey Gannon

シロガオマーモセットの基本情報

シロガオマーモセット

英名:Geoffroy’s Tufted-ear Marmoset
学名:Callithrix geoffroyi
分類:オマキザル科 コモンマーモセット属
生息地:コロンビア, パナマ
保全状況:LC〈軽度懸念〉

シロガオマーモセットPhoto credit: Tony Hisgett

繁殖の権利は誰が持つ?

群れを作るサルには、メンバー全員が繁殖の権利を持つことが多いです。

たとえそのサルがボスであったり、順位が高かったりしなくても交尾し子どもをもうけることができるのです。

 

ところが、シロガオマーモセットの場合、そうはなりません。

このサルは2~15匹から成る複雄複雌の群れを作ることが多いのですが、そのうち繁殖できるメスは1匹。

他は繁殖の権利を持ちません。

 

そうは言っても繁殖くらい誰だってできるでしょと思ってしまいます。

ですが、面白いことに繁殖できる優位なメスが放出するフェロモンによって、他のメスの繁殖が抑制されるというのです。

繁殖の抑制とはすなわち排卵の抑制。

他の個体の繁殖の権利はこうして奪われます。

 

ところで、マーモセット亜科のサルの特徴の一つに、母親以外の群れのなかまも赤ちゃんの世話をするというのがあります。

このようなことが可能になるのは、母親以外の個体は繁殖の権利を持たず、自分の子どもを世話する必要がないからという説があります。

自然界には興味深いことが沢山ありますね。

シロガオマーモセットPhoto credit: Matt Reinbold

シロガオマーモセットの生態

シロガオマーモセットは、ブラジル東部の常緑林や低地二次林などに生息します。

他のマーモセット亜科のあると同様、樹上を主にヴァーティカル・クリンギング・アンド・リーピングで移動します。

移動方法(二足歩行、四足歩行、ブラキエーション、ヴァーティカル・クリンギング・アンド・リーピング)
移動方法霊長類の多様な移動方法を動画付きで解説しています。四足歩行以外にもブラキエーションやヴァーティカ……...

 

樹液を主食とし、その採食時間は全体の約7割を占めます

樹液の採食方法としては、まずノミ状の歯で気の表面に傷をつけます。

そして、時間がたちそこから垂れだす樹液を舐めとるのです。

樹液以外には、果実小動物も食べます。

 

体長は20㎝前後で、体重はオスが230~360g、メスが約190グラムと、オスの方が大きくなります

もふもふのしっぽは体長より長く28㎝ほどです。

マーモセット亜科のサルの特徴は様々ありますが、シロガオマーモセットも同様にその特徴を持っています。

例えばかぎ爪です。

かぎ爪をもつサルは少なく、普通は人間のような平爪を持ちます。

マーモセット亜科のサルは、体が小さく枝を手でつかむということができないので、このかぎづめは木にしがみつくことを可能にしています。

他にも、においづけ行動や双子を生むことなどこのサルの特徴が、マーモセット亜科のサルの特徴になります。

 

シロガオマーモセットの繁殖は一年中見られます。

メスだけでなくオスでも繁殖できる個体は1匹だけですが、そうでないこともあるようです。

メスの排卵周期は14~21日で、約150日の妊娠期間の後、1~3匹の赤ちゃんを産みます。

赤ちゃんは母親だけでなく群れのメンバーからも世話され、特に運搬は父親の仕事になります。

子供は生後4~6カ月で離乳し、生後15~18カ月で性的成熟に達します。

シロガオマーモセットに会える動物園

シロガオマーモセットは適応力が比較的高く、絶滅の危機は軽度懸念にとどまりますが、農業や都市開発など人間の活動による森林破壊やペット目的の狩猟により個体数は減少しています

特に沿岸林の減少は個体数減少の主要因で、彼らの生息するブラジルのミナス・ジェライス州では、大西洋に面した沿岸林が元の7%以下にまでなっています。

 

そんなシロガオマーモセットには、残念ながら日本では会うことができません

少し前までは愛知県の日本モンキーセンターが飼育していましたが、今は飼育していないようです。

ちなみに、その日本モンキーセンターではコモンマーモセットクロミミマーモセットピグミーマーモセットなど他のマーモセットが飼育されているので、興味のある方はぜひ行ってみてください。

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