オマキザル科

フサオマキザル

フサオマキザル
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フサオマキザルの基本情報

フサオマキザル

英名:Guianan Brown Capuchin
学名:Sapajus apella
分類:オマキザル科 フサオマキザル属
生息地:ボリビア, ブラジル, フランス領ギアナ, ガイアナ, スリナム, ベネズエラ, ペルー
保全状況:LC〈軽度懸念〉

フサオマキザルPhoto credit: _paVan_

かわいい顔して高IQ

皆さんの中には、このサルを見たことがある人もいるかもしれません。

 

このサルはペットとしてよく飼われており、映画などに出てくることもあります。

実写版映画『アラジン』に出てくるサルもこのフサオマキザルだと思われます。

また、このサルは身体障碍者の介助をするサルとして、人間とは深いかかわりを持っています。

 

はじめてその役割を果たしたのはヘリオンという名のフサオマキザルでした。

ヘリオンは、髪をすいたり、ご飯を食べさせたり、ドアに鍵をかけたり、掃除をしたりすることで、交通事故で四肢に麻痺を残したロバート・フォスターの生活を助けました。

 

目がくりくりしていてかわいいフサオマキザルですが、実はこのようにとても賢いサルとして知られています。

 

たとえば、硬い木の実を割るのに、枝や石にぶつけたり、石を持ち上げて木の実めがけてたたきつけたりという行動が観察されています。

また、竹の中のカエルを追い出して捕食したり、ネズミを使って高い所のえさをとらせたりということもするようです。

この道具使用が観察されているのは、類人猿以外でこのサルだけです。

 

さらには、オマキザルは、群れで行動し、順位の高いオスから順にえさを食べるのですが、その際の劣位のサルの行動が非常に賢いです。

中々えさを食べられない劣位のサルは時々、周囲に危険な状況が起きたときに出す警戒音を発します。

その警戒音を聞いて逃げ出した他のサルをしり目に、その劣位の個体はまんまとえさをいただくのです。

この時、周囲は警戒すべき状況にはありません。

完全に詐欺師です。

見た目のかわいさとは想像もつかない賢さですね。

フサオマキザルPhoto credit: Sean McCann

フサオマキザルの生態

フサオマキザルは、ブラジルベネズエラ南部熱帯雨林沼沢林などに広く生息しています。

普段は木の上で生活していますが、他の南米に住むサルと比べると、地上に降りてくる頻度が高いようです。

 

昼行性で、果実種子トカゲカエルコウモリなどの小動物を食べます。

 

体長は40㎝前後、体重はオスが3㎏前後、メスが2.5㎏前後、しっぽの長さが約50㎝で、オスの方が大きくなります

しっぽは名前の通り巻いており、把握力があります。

このしっぽと頭の房毛が名前の由来となっています。

なので、読み方としてはフサ/オマキザルになります。

 

フサオマキザルは8~15匹から成る複雄複雌の群れを作ります。

群れには序列があり、最も優位なオスは採食や繁殖において優先権を持ちます。

群れはなわばりを持ちますが、その40%は他の群れと被っており、他の群れに対してはそれほど攻撃的ではないようです。

フサオマキザルは非常に社会的なサルです。

そのため、グルーミングやじゃれ合う様子がよく観察されます。

 

フサオマキザルの繁殖には季節性は見られませんが、多くの出産は乾季や雨季の初めに行われます。

メスの排卵周期は約21日で、性皮の腫脹などの外見上の発情サインは見られません。

メスはラウドコールやオスに付きまとうことで発情をアピールし、優位のオスを好んで交尾します。

そして150~160日の妊娠期間の後、1~2匹の赤ちゃんを産みます。

赤ちゃんは主に母親に育てられますが、群れの他のメスからも世話されます。

性成熟にはメスが4歳、オスが7歳で達し、オスは生まれた群れを離れていきます

寿命は飼育下で40~45年です。

フサオマキザルに会える動物園

フサオマキザルは、森林の破壊や肉、ペット目的の狩猟により個体数を減らし続けています

今のところレッドリストでは絶滅の危機に関して軽度懸念に留まっていますが、今後も今の状況が続けば、いつしか絶滅危惧種になるかもしれません。

 

そんなフサオマキザルですが、日本各地の動物園で見ることができます

北海道の円山動物園、神奈川県の野毛山動物園、愛知県豊橋市ののんほいぱーく、山口県のときわ動物園など、多くの動物園がフサオマキザルを飼育しています。

もしかしたら彼らの高IQぶりを見ることができるかもしれないので、是非お近くの動物園に足を運んでみてください!