クモザル科

フンボルトウーリーモンキー

フンボルトウーリーモンキー
©2011 Hans Hillewaert

フンボルトウーリーモンキーの基本情報

フンボルトウーリーモンキー

英名:Humboldt’s Woolly Monkey
学名:Lagothrix lagotricha
分類:クモザル科 ウーリーモンキー属
生息地:コロンビア, エクアドル, ブラジル, ペルー
保全状況:VU〈絶滅危惧Ⅱ類〉

フンボルトウーリーモンキーPhoto credit: Hans Hillewaert

もこもこの毛

フンボルトウーリーモンキーは、コモンウーリーモンキーともいわれます。

このウーリーとは、英名にもある“woolly”のことで、「羊毛のような」とかいう意味になります。

 

この言葉通り、このサルの体は、しっぽの先まで羊のような毛でびっしり覆われています。

もこもこしていて触りたいけれど、暑そうですね。

 

しかし、この毛、しっぽの先の裏側にだけは生えていません

これはこのサルだけでなく、他のクモザルのなかまも同じです。

この毛のない部分には、尾紋という模様があり、これが枝をつかむグリップ力を高めています。

私たち人間にも手のひらや足の裏に模様がありますよね。

あれと同じです。

また、ここの部分に汗をかくことで更にグリップを強くしています

 

ウーリーモンキーのなかまは、他のクモザルよりもがっしりした体を持ちます。

その一方で手足やしっぽは他のクモザルよりも短くなります

それに、もこもこした毛があるので、他のサルとはすぐに見分けがつくでしょう。

 

このようにぬいぐるみにしたいルックスをしたフンボルトウーリーモンキーですが、見た目に似合って性格も温厚です。

彼らの遊動域は広く、4~11㎢と他のクモザルの倍にもなります。

そのため群れの遊動域は他の群れと大幅に重複するのですが、群れ同士に敵対的な交渉が観察されることは少なく、なんなら近づいたまま移動することすらあるようです。

これは群れ同士が敵対的なムリキなどの他のクモザルには見られない温厚さです。

一度、抱きついてみたいです。

フンボルトウーリーモンキーの生態

フンボルトウーリーモンキーはコロンビアエクアドル北東部ブラジル北西部ペルー北部熱帯雨林などに生息します。

樹上性が強く、ほとんど地上には下りてきません。

 

基本的に果実を食べ、そのほかにも葉っぱ昆虫なども食べます。

 

体長は55~70㎝、体重はオスが9㎏前後、メスが5㎏前後、しっぽの長さは60~75㎝で、体格における性差が大きいです。

 

フンボルトウーリーモンキーは、10~70頭から成る複雄複雌の群れを作ります。

群れにはオスメスともに序列があり、優位な個体ほど頻繁に交尾します。

フンボルトウーリーモンキーは父系社会を持ちます。

そのため、オス間の関係はより親密で、連れ合って行動することが多いです。

一方のメス同士では、オス同士ほどの親密な関係は見られません。

コミュニケーションには音声やグルーミングなどが用いられます。

フンボルトウーリーモンキーはその声に由来して、現地では「チュルコ」「チョロンゴ」などと呼ばれています。

 

繁殖には季節性が見られ、出産は乾季の終わりごろから雨季の中ごろに行われます。

メスの月経周期は20日前後で、6~11日の間に乱交的に交尾します。

また、発情期間は3~4日で、外形的特徴を示しません

メスは約220日の妊娠期間の後、通常1匹の赤ちゃんを産みます。

産まれた赤ちゃんは約140gで、1~2年で離乳します。

性成熟には5~8年で達します。メスの性的休止期間は約1年ですが、出産間隔は2~3年です。

出産1年で発情を示すメスは、無精卵発情をしていると考えられています。

寿命は飼育下で25~30年です。

フンボルトウーリーモンキーに会える動物園

フンボルトウーリーモンキーは、肉目的の狩猟、森林伐採などにより、個体数を減らしています

レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類に指定されており、近い将来はそれより絶滅の危機が高いⅠ類(ⅠA類、ⅠB類)になることは確実視されています。

 

そんなフンボルトウーリーモンキー、日本では確認出来る限り、愛知県犬山市にある日本モンキーセンターにて会うことができます。

ここは、世界でも最も多い種類のサル(約60種)を飼育しており、珍しいサルにも会うことができるので是非行ってみてください!