オナガザル科

クチヒゲグエノン

クチヒゲグエノン
©2014 Peggy Motsch

クチヒゲグエノンの基本情報

クチヒゲグエノン

英名:Moustached Guenon
学名:Cercopithecus cephus
分類:オナガザル科 オナガザル属
生息地:アンゴラ, カメルーン, 中央アフリカ共和国, コンゴ共和国, コンゴ民主共和国, 赤道ギニア, ガボン
保全状況:LC〈軽度懸念〉

クチヒゲグエノンPhoto credit: Rufus46

白い口髭

このサルを見ると、つい牛乳がついてますよといってしまいたくなりますが、安心してください。

模様です。

牛乳なんて飲みません。

 

紺色の顔に生える白い模様は、その名の通り口髭のようです。

英名に使われている“moustached”という言葉も“口髭の生えた”という意味になります。

 

名前にもあるようにやっぱり口髭に目が行ってしまいますが、クチヒゲグエノンは実はけっこうカラフルなサルです

顔の周りの黄色の毛、紺色の顔、白い口髭におなかの毛、赤みがかったしっぽ。

サルの中でもかなりの色を有しています。

この姿は、顔の模様が少し違うだけでアカオザルによく似ています。

アカオザル
アカオザル名前からは想像できないかわいいルックス。鼻の頭にはあるマークが。彼らに会える動物園も紹介しています。...

実際、この2種は近縁です。

 

アカオザルもそうですが、クチヒゲグエノンはこの派手な顔をコミュニケーションに使います

どう使われるかというと、威嚇をするとき頭を上下に振るのです。

この他にも、威嚇をする時には口を開けたり目を大きく見開いたりと顔がコミュニケーションにおいて重要な役割を果たします。

サルには顔に毛がなく表情をコミュニケーションツールとして使うものが少なくないですが、その中でも特にこのサルの顔は色々な感情を伝えそうですね。

クチヒゲグエノンの生態

クチヒゲグエノンは、カメルーン南部からコンゴ南部にかけて、低地性の熱帯雨林などに生息します。

樹上性が高く、木をすばしっこく移動します。

ジャンプ力もすごく、木の間を20mもジャンプすることがあるそうです

 

昼行性で、主に果実を食べ、その他には種子なども食べます。

 

体長は約50㎝、体重は約4㎏で、しっぽの長さは約70㎝で、オスの方が大きくなります。

 

クチヒゲグエノンは10~40頭から成る単雄複雌の群れを作ります。

クチヒゲグエノンの社会は母系社会で、オスが成長すると群れを出ていく一方、メスは群れに一生とどまります。

群れを出たオスは、自分の群れを作るまでオスだけの群れを作ることもあります

このオスたちは、繁殖期に短期間だけ他の群れに流入することもあるようです。

 

一般的にクチヒゲグエノンの繁殖には季節性が見られ、交尾は7月~9月、出産は12月~2月にかけて見られます。

メスの妊娠期間は約170日で、通常1匹の赤ちゃんが産まれます。

赤ちゃんは主に母親に育てられ、4~5歳で性成熟に達します。

出産間隔は約1年、寿命は約25年です。

クチヒゲグエノンPhoto credit: Rufus46

クチヒゲグエノンに会える動物園

クチヒゲグエノンは、人間による森林破壊や肉目的の狩猟などの影響を受けているようですが、個体数については詳しくは分かっていません。

ただ、特に人口増加による狩猟圧の高まりにより、個体数は減少しているといわれています

絶滅の危機に関しては軽度懸念にとどまっています。

 

そんなクチヒゲグエノンですが、日本では愛知県犬山市の日本モンキーセンターでのみ会うことができます。

ここでは先ほども紹介したアカオザル(飼育されているのは亜種であるシュミットグエノン)も飼育されているので、ぜひとも両猿を見比べてみてください。