キツネザル科

ワオキツネザル

ワオキツネザル
©2017 Mathias Appel

ワオキツネザルの基本情報

ワオキツネザル

英名:Ring-tailed Lemur
学名:Lemur cacca
分類:キツネザル科 ワオキツネザル属
生息地:マダガスカル
保全状況:EN〈絶滅危惧ⅠB類〉

ワオキツネザルPhoto credit: zoofanatic

「輪尾」キツネザル

このキツネザルは多くの動物園で飼育されていたり、テレビや映画にも登場したりすることから、おそらく皆さんにもなじみがあるのではないでしょうか。

黒と白の輪っかを持つ大きなしっぽが特徴的なこのサルは、名前をワオキツネザルと言います。

Wow!キツネザルではありません。

しっぽ(尾)に輪っかがついているように見えるということが名前の由来です。

 

ワオキツネザルを観察していると、しっぽを上げて歩いたり、しっぽを毛づくろいしたり、しっぽをマフラーのように首に巻き付けたりと、しっぽ関係のかわいらしい様子がうかがえます。

匂いの戦い

ワオキツネザルは群れを作り、それぞれなわばりを持ちますが、群れ同士は敵対的で、縄張り争いよく行われます。

驚きなのは主にメス同士が戦うことです。

ワオキツネザルの社会ではメスがオスより優位にあり、そのメスが相手の群れのメスと戦うというわけです。

昔の人間社会とは全く逆ですね。

 

どころで、メスが戦っているその間、オスは何をしているのでしょうか。

オスは匂いで戦います。

腕の内側や胸にある臭腺(匂いの腺)にしっぽをこすりつけ、振り回します。

そうすることで相手のオスに匂いを送り、空中戦(?)を繰り広げているわけです。

臭いのは地味に嫌ですよねえ。

ちなみにこの匂いは人間にもわかるそうです。

興味がある方は臭腺があるひじのあたりをかがせてもらってみてください。

ワオキツネザル

ワオキツネザルの生態

キツネザルの仲間はマダガスカルにしか生息していません。

このワオキツネザルはマダガスカルの中でも南部の乾燥林などに生息しています。

キツネザルは日光浴をよくします

マダガスカルの夜は寒いので、寒くなった体を温めるために白いおなかを太陽に向けるのです。

みんなそろって日光浴する姿が動物園で見られることもあるので皆さんも観察してみてください。

 

ワオキツネザルは果実を好んで食べますが、そのほかにもをたべます。

そして、稀にカメレオンまでも食べるらしいです。

 

体長は40~50㎝、体重は2㎏前後、しっぽの長さは約60㎝で、メスの方がやや大きくなります

メスがオスより優位にあるサルは、体格差がなかったりメスの方が大きくなったりすることが多いです。

 

ワオキツネザルは15~20頭から成る、トゥループと呼ばれる複雄複雌の群れを作ります。

先述のように、群れの全てのメスは全てのオスより優位にあります。

メスは生まれた群れに一生留まり、オスは2~5歳で群れを離れます。

 

繁殖には季節性があり、メスは複数のオスと4月~5月の間に交尾をします。

そして、140日前後の妊娠期間の後、通常1匹の赤ちゃんを産みます。

赤ちゃんは主に母親や群れのメスに世話され、約5カ月で離乳します。

性成熟には2~2.5年で達し、寿命は飼育下で30年前後です。

ワオキツネザルに会える動物園

ワオキツネザルは、木炭や家畜などのための人間による森林破壊、肉、ペット目的の狩猟などの影響で、個体数を減らし続けています

レッドリストでは絶滅危惧ⅠB類に指定されており、近い将来の絶滅が懸念されています。

 

そんな絶滅危惧種ワオキツネザルですが、日本では50以上もの動物園で見ることができます

その中には彼らをとても近くで見ることができる動物園もあります。

富士サファリパークではエサやり体験が実施されています。

和歌山県のアドベンチャーワールドではワオキツネザルと触れ合える時間があるようです。

また、愛知県の日本モンキーセンターでは、ワオキツネザルが生活する空間に実際に入ることができ、かなり近くで観察できます。

 

いつもオリ越しに見ている動物が間近に来るとまた違う気づきがあります。

皆さんも是非、これらのようなワオキツネザルを近くで見ることができる動物園に行ってみてはいかがでしょうか。