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ロロウェイモンキー

ロロウェイモンキー
©2006 Wilfried Berns: clipped from the original
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ロロウェイモンキーの基本情報

英名:Roloway Monkey
学名:Cercopithecus roloway
分類:オナガザル科 オナガザル属
生息地:コートジボワール, ガーナ
保全状況:絶滅危惧ⅠA類

ロロウェイモンキー
Photo credit: Eric de Redelijkheid

消えゆく長老たち

ロロウェイモンキーは、パッと見るとダイアナモンキーと非常に似ています。

姿もダイアナモンキーの名前の由来である三日月の形をしたおでこもそっくりです。

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しかし、よく見ると違うところがあります。一番わかりやすい所はアゴ。

ロロウェイモンキーは長くて白いあごひげを生やしており、サルの長老さながらです。

そんな貫禄のあるロロウェイモンキーですが、絶滅の危機に瀕しています。

レッドリストでは、近い将来絶滅する危険が極めて高い種のグループである絶滅危惧ⅠA類に指定されています。

また、世界で最も絶滅に瀕したサル25種(The World’s 25 Most Endangered Primates 2016-2018)にも選ばれてしまっています

これほどまでに絶滅が危険視されるようになったのも人間のせいです。

特に生息地である森林の破壊は深刻です。

違法な伐採も横行しており、今でも生息地がどんどん失われ、分断されていっています。

このような状況に対する有効な打開策も取られていないため、ロロウェイモンキーは今では2000頭以下しか生存していないと推測されています。

今の状況がこのまま続けば、絶滅は必至でしょう。

ロロウェイモンキー
Photo credit: Hans Hillewaert

ロロウェイモンキーの生態

生息地

ロロウェイモンキーは、ガーナコートジボワール常緑林などに生息します。

樹上性が非常に高く、林冠部を四足歩行ですばしっこく動き回ります。

食性

そして高い木の枝先で、昆虫果実種子などを食べます。

ロロウェイモンキーは、ほお袋を持っているので、ここに一時的に食料を溜めておくことができます。

形態

体長は45~60㎝ほど、体重は4~7㎏でオスの方が大きくなります。

しっぽは体長より長く、70~90㎝にもなります。

行動

ロロウェイモンキーは、6~22匹から成る単雄複雌の群れを作ります。

グルーミングは群れのきずなを保ち、深めるために非常に重要で、長い時間が費やされます。

下の動画でも、飼育下ですが彼らのグルーミングの様子を観察することができます。

ロロウェイモンキーはあまり生態が分かっていないサルの1種です。

私たちは、彼らのことをあまり知ることができないまま、彼らの絶滅を迎えてしまうかもしれません。

人間とロロウェイモンキー

絶滅リスク・保全

ロロウェイモンキーは、先述のように絶滅の危機に瀕しています。

その理由としては、人間による森林破壊のほかに、肉や皮目的の狩猟も挙げられます

彼らの捕食者にはヒョウや猛禽類などがいますが、一番の敵は私たち人間なのかもしれません。

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動物園

そんなロロウェイモンキーですが、日本の動物園で会うことはできません

長老の姿を見ることができないのは残念ですが、まずは彼らの保全が最も重要です。

彼らの生息地の木材などを私たちは知らぬ間に消費しているかもしれません。

一人一人が自然を思いやる心をもつことが、自然を守るために求められています。

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