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スクレイターグエノン

スクレイターグエノン
©2012 LaetitiaC: clipped from the original
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スクレイターグエノンの基本情報

英名:Sclater’s guenon
学名:Cercopithecus sclateri
分類:オナガザル科 オナガザル属
生息地:ナイジェリア
保全状況:EN〈絶滅危惧ⅠB類〉

スクレイターグエノン
Photo credit: LaetitiaC

グエノン

グエノンと名のつくサルは、スクレイターグエノンの他にも沢山いますが、グエノンとは何なのでしょう。

オナガザル科オナガザル亜科コロブス亜科に分かれ、オナガザル亜科はさらにオナガザル族ヒヒ族に分かれますが、グエノンとは伝統的にこのオナガザル族のサルのことを言います

しかし、近年ではオナガザル族をさらに分けたうちの一つである、オナガザル属を狭義のグエノンとする傾向もあるようです。

まあどちらにしろ、スクレイターグエノンはどちらの定義にも当てはまります。

グエノンは様々な特徴を持ちます。

最も顕著なのが、容姿の派手さです。

ウォルフグエノンアカオザルクチヒゲグエノンなど、グエノンにはカラフルなものが多いです。

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クチヒゲグエノン カラフルな顔に生える白いヒゲが特徴的なこのサルの、生息地や食性、繁殖などについてご紹介します。

次に、狭義のグエノンには、果実食のサルが多いです

種子は消化されずに排出されることもあるので、グエノンたちは種子散布者として森の維持に役立っています

また、同じオナガザル亜科のヒヒ族と比べれば小さいですが、グエノンは頬袋を持ちます。

さらに、長いしっぽやバイロフォドント(大臼歯に見られる2本の平行する稜線)など、オナガザル科のサルが持つ特徴も持っています。

スクレイターグエノンの生態

生息地

スクレイターグエノンは、ナイジェリア熱帯雨林に生息します。

食性

昼行性で、主に果実を食べます。

その他には、昆虫なども食べます。

形態

体長は30~40センチ程度、体重はメスが2.5㎏前後、オスが4㎏前後で、体長よりも長いしっぽを持ちます。

行動

スクレイターグエノンの生態に関してはあまり研究が進んでいませんが、複雄複雌の群れを作ると考えられています。

また、この群れは他のサルと混群を作ることもあるようです。

スクレイターグエノンは特徴的な顔をしていますが、これは特に繁殖におけるコミュニケーションに使われているのではないかと言われています。

実際、特にオスは交尾時、頭を振ることが知られています。

スクレイターグエノンの顔をもっと見たいという方には、下のリンク先を訪問することをオススメします。

写真がいくつか見られるはずです。

繁殖

繁殖に関してもほとんど分かっていませんが、出産は12~2月にピークを迎えるようです。

メスは5~6カ月の妊娠期間の後、1匹の赤ちゃんを産みます。

育児は主に母親によって担われます。

性成熟には5~6歳で達し、メスの性的休止期間は1~5年と言われています。

人間とスクレイターグエノン

絶滅リスク・保全

スクレイターグエノンは、主に生息地の縮小や分断の影響を大きく受けています

生息地であるナイジェリアでは、人口が急速に増えています。

その一方でスクレイターグエノンの生息地は減り、個体数も減少し続けています。

彼らの個体数はここ30年で50%以上減ったと言われています。

その結果レッドリストでは絶滅危惧ⅠB類に指定されてしまっています。

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動物園

そんな厳しい状況にあるスクレイターグエノンですが、日本では会うことができません

かなり特徴的な姿をしているだけに、彼らを見られないとは残念です。

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